100歳以上のご長寿様が65,000人を超えました
少し前に報道されたニュースを見ていて凄いもんだなと思う反面この人たちはあの激しい戦火を生き延びた人達ということになる
しかし本当にそうなんだろうか?
僕はもちろん戦争を体験してないけどイメージは持っている
今100歳の御長寿さんは終戦直後30歳前後だが、必ずしも僕がイメージする戦争を体験したとは限らないはずだ
例えて言うならば僕等は東北大震災が起きた時代にいるけれど、それを現地で経験したわけではないのと同じじゃないかな
そう考えると戦争のイメージを遠い物語として捉えるのは危険だ
戦争のイメージを偏りを持って考えるのではなく、
未来は今の選択によって決まることを意識すべきだ
今は戦後ではなく、明らかに戦前だ、いやもう既に戦中である認識を持ち、その上で自分の意思がどうであるのかを自問自答しないといけない。
今回のインタビューはそんなことを考えさせられたお話でした
目次
危機感のない怖さ
出典:amazon
「なぜ戦争は伝わりやすく、平和は伝わりにくいのか(ピースコミニケーションの試み)」の著者 伊藤剛さんのインタヴューを聴いて明確になった事
今は戦後という認識でいいのか?
戦時下の日本
湾岸戦争、パレスチナ紛争、911事件、イラク侵攻、クリミア侵攻、アラブの春による独裁政治の終焉とその後の内紛、平成以降も世界ではあちこちで戦争が行なわれている。
グローバル化した世界では国という概念が昔とは違ってきている、国を持たないISにおけるテロは世界のどこで起こっても不思議ではない
しかしそれを主観的に受け留めている人はいない
多くの戦争時代を生き抜いた人たちの声を拾いながら伊藤さんはこう語る
戦争をアップデートする
そういった意味で今の日本は戦後ではない、むしろこのまま戦後が続いてくれることを願う戦前である感覚を持つ必要性がある
戦争は伝わりやすく、平和は伝わりにくい
伊藤さんの仕事は反戦運動家でもその活動が仕事でもない、コミニケーションをデザインするデザイン事務所の経営者です
戦争と平和を比較すると戦争の方がより具体的にイメージできる、対照的に平和という言葉はとても抽象的で伝わり難い
グーグルで「戦争」を検索するとイメージどうりの画像が出てくる、兵士だとか、戦場だとか、紛争地域だとか
一方「平和」はハートのマークだとか、青空だとか、とても抽象的であることがわかる
具体的なものと抽象的なもの、どちらが伝わりやすいかは容易に解る
プロパガンダに利用されやすい戦争
イメージしやすい方が宣伝を行う場合断然有利だ、だから戦争をプロパガンダする方が有利であるというのは解りやすい
絶対的な敵のイメージを作り、煽ればいい、火がつけば共有された思いがコミニケーションされ熱狂的に燃え上がる
同じ宣伝であっても抽象的な平和を伝える方法を請け負っている形のないものを体系化し伝えることが使命なのだそうだ
自分の偏りを認識すること
今日の日本で戦争にまつわる溢れる情報の中でそれをどう受け止めるべきか
抽象的である平和のイメージを共有するのは難しい、答えを出す前に平和とは何か?
その問い方を共有すべきありそのように受け止めることがまずは大切なことではないか
このインタビューを聞いて感じたのはそういうことです
ono@comima.info
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