思いどおりの社員を集める唯一無二の方法とは

オフイスにいると様々な営業マンがやってきます。

アポなしなんかでやってくる業者さんはもってのほかですが、誰かの紹介であっても興味がなければ正直言って、とてもめんどくさいというのが本音です。

ところで、どんな営業マンなら興味を持つか?

自分自身の経験から思い返して見ました。

ある飛び込みセールスマンを信じた理由

以前勤めていた会社の広告物を含む印刷物はある小規模な広告代理店に任せていました。

11店舗のスーパー、8店舗の焼肉店、3店舗の温浴施設を事業展開しており中小企業ながらそこそこの発注量がありました。

この企業との付き合いは、ある日飛び込みできた入社2年目の若い営業マンA君がきっかけでした。

求人広告を取るための飛び込む営業、代理店である彼らは正直どこもうんざりするくらい金太郎飴のような提案しかできません。

数撃ちゃ当たるの戦術で動かさせているから当然です、中にはマニュアルだけ与えられて行動させる使い捨て要員さえ珍しくありません。

この日もたまたま対応した私は、とっとと切り上げておかえりいただく為に、求人とは関係ない話を持ちかけました……

こういった場合、大抵は話を合わせて聴くふりをしながらソワソワしながら退散してゆく場合がほとんどです。

しかし、A君はしっかりと話を聞き、時には質問をし、自分に解らないことはどういった意味かを聞き返し、メモをしっかりとって、そして最後にこう言いました

弊社はこういう会社で、企業のお手伝いをさせて頂いています。今の話は当社の専門外かもしれませんが、なんらかのお手伝いができるかもしれません、一度持ち帰り再度ご連絡をさせていただけませんでしょうか?”

この言葉、なかなかのモノです。

もっとも好感を持てたのは、若いA君が会社を代表して営業に来ていると言った態度です。

「やりたいことができる会社」とはどんな会社か

”先日の内容について、もう一度ヒアリングをさせてください。”

彼は、そう電話でアプローチをかけて来ました。社内で協議をして、外注先の一人の専門家らしい人物を伴ってやって来ました。

この時はたしかHP関係の相談をしたように思います、残念ながらその件については成約はなりませんでしたが、彼はこの時も投げかけた問題点や希望をよく聞き、それに対する解決策を更に後日提案しにやって来ました。

ソリューション営業、当時はそんな言葉がまだ出始めた頃でしたが、現在に至るまでその言葉通りの営業ができる営業マンは少ないでしょう。

私は彼のことが気に入り、様々なことを投げかけ、可能なことは彼に任せるようになりました。

「求人広告」ではなく、「媒体を利用したお手伝い」という彼の勤める企業の理念を理解して、それを販売していたのです。

だから、間口が広くとって営業ができます。特定のモノを売るのではないので、相手のことを知り関係性を深めれば可能性は広がりります。

結果、彼の企業で今まで取り扱っていないような要望も代理店として仲介をして、様々な分野での仕事に協力してくれました。

2年ほど付き合った頃、A君は自分でやりたいことがあると言って独立をしました。

広告業界とは全く違う道でしたが、自分のビジョンを為すための修行の場所としてその企業で仕事をして、清々しく飛び立って行きました。

あなたの思い通りの社員が集まる

その後、後任の営業マンとも関係を保ち、私の担当事業部以外にも紹介をして全社的なお付き合いをさせていただくようになりました。

時には、先方の社長自らが出向いてきて話を聞いてくださることもあったのですが、ある時僕はこの社長に苦言を呈したことがあります。

実はこの企業、A君以前にも数人アプローチをかけて来たことがあります。更に、電話営業では、取引があるにもかかわらず時々クライアント先とは知らずに新人の営業マンがリストか何かを手に営業をかけて来ます。

A君や後任の営業マン、そして社長自らもソリューション営業を実践していて、それを理念としているのに、実態の社員教育は「数撃ちゃあたる」を模倣し営業をさせているからです。

聞いてみると、社長自身離職率が高いことに頭を抱えていました。

この代理店の看板商品は求人ですが、「いい人採用」を商品にしている企業がこれじゃまるで詐欺ですね、と笑い話になりましたが、正直にこれはとても残念です。

社長にはしっかりとした理念があるのに、それをちゃんと教育していないのが問題です。

教育でなく資質だけで営業をさせているからです。

当時のこの企業との取引は、求人雑誌の中継ぎよりは桁外れの利益になる筈です、こういった関係は「鉄砲玉のような社員」では構築できないからです。

優秀なA君がこの企業を離れたのは、もしかしたらこういった企業風土を嫌ってのものだったとしたらもったいないですね。

この社長は叩き上げで思いもある方でしたが、一方で営業とはがむしゃらにするものだという古き体質を掲げているところもありました。

しっかりと会社の理念を共有してもらうこと、思い通りの人が集まる唯一無二の方法だと思います。

まとめ

①自分の会社がどんな会社であるか自信を持って語れる営業マンは優秀である

営業マンの方は自問自答してみてください、あなたの勤める会社の理念はなんですか?

それを語れなければその会社がやばいか、あなたがやばいかのどちらかです。

②企業の理念やビジョンを教育している

経営者の方は自問自答してみてください。

金儲けが理念ならそれでもいいです、理念通りの人が社員になります。理念がなければ、理念のない人が社員になります。

経営者は建前でなく、本気で事業にかける”思い”を語る必要があります。

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ono@comima.info

おのやすなり 日本コミュニテイー・マーケテイング研究会(通称コミマ) 代表 「社員のための社長史」「現代から見たあなたの過去と未来」「my life my art」などライフストーリーを伝えたいメッセージに変換し、発信を行っています。 1964年生まれ:大学卒業後、宝飾・アパレルチェーンにて、ストアマネージャー、エリアマネージャーとして勤務。その後温浴レジャー事業プロジェクトを計画していた企業に転職。取締役事業部長として複数の温浴施設、飲食店の開発、運営に携わる。 組織運営、顧客との関わりの中で重要な「理念」を伝えることを目的として会社設立。