映画「ファウンダー」マクドとスタバの生い立ちの違い

マクドナルドの創業者レイクロックの自伝「成功はゴミ箱の中に」を読みました

現在、マイケルキートン主演の映画「ファウンダー」の原作でもあり、経営者のバイブル書としても広く読まれている本です。

アメリカ発で世界展開を行っているファストフードチェーン店は沢山ありますが、アメリカのファストフードのもう一つの雄にスターバックスがあります。

以前経営者の研究材料としれ取り上げたスターバックスのハワードシュルツと比較をして二人の才能の原点の違いを見てみると非常に興味深いものを感じます。

ネガテイブ思考が源泉のシュルツ、ポジテイブ思考が源泉のクロック

シュルツは低所得者階級層の出身で、住んでいた地域はニューヨークの貧困地域でした。

何度も転職をしては失業を繰り返す父親は肉体労働社でしたが怪我を繰り返しても保険に加入していないため満足な治療も受ることもできず、世間を妬みいつも暗い目をしていたそうです。

成績の良いシュルツは住居エリアではない地域の優秀なハイスクールに通っていましたが、そこで自分と世間の違いや不平等を体験します。

父親の背中を見て育ったシュウルツは、貧困という不平等を負のエネルギーとして誰もが平等であり、誰もが同じ誇りと安堵を持って生きる世界を夢見ます。そしたこの世界観がビジネスの源泉になっています。

一方クロックは幼少の頃から極度の熱中症で野球、ピアノに夢中でしたが、興味のないものには目もくれないといった性格だったようです。

中流階級の家庭である彼の自宅のキッチンは常に整理整頓されており、いつもピカピカで機能的、それは祖母から母親に受け継がれたもので、クロック自身にも受け継がれ彼は掃除をすることも得意でした。

父親は息子を大学進学させる夢を持っていましたが、興味のない勉強を続けることの非合理性を嫌い、高校を中退して様々な仕事を行います。

シュルツは平等がなかった人で、クロックは常に夢中になる事があった人でした。

感情のポイントが違えば、展開するビジネスも違ってくる

スターバックスとマクドナルド二つの企業は後に圧倒的なカリスマ経営者となるシュルツとクロックによって世界規模の企業となりますが、共通点は二人とも創業者ではありません。

シュルツは大学を卒業後、北欧系の家具やキッチンのメーカーに勤めていましたが、ある日取り扱いのドリップ式のコーヒーメーカを大量に注文が入り、気になって発注先を確認すると、それはコーヒー豆専門店でした。

このころのアメリカではコーヒー豆を家庭で挽いて飲むというような習慣はなく、シアトルのスターバックスというコーヒー豆を販売する会社がなぜ大量の家庭用ドリップコーヒーメーカーが必要なのか興味を持ち、その店を訪問します。

アメリカンコーヒーと言われるくらい、アメリカでは浅煎りのコーヒー豆を電気コーヒーメーカーで点てるのが主流でした。

そんな中、家庭用に手間暇かけた高級豆を深煎りにローストて販売している専門店がスターバックスでした。今のようなカフェではなく持ち帰りの豆専門店です。

家庭で丁寧にこー

それを家庭で点てるスターバックスのコーヒ豆に魅了されます。

一杯一杯を丁寧に入れて香り高いコーヒーを飲むちょっとした贅沢、貧困から抜け出し掴んでいた仕事や手に入れたマイホームを投げ打ってスターバックスの仲間に加えて欲しいと懇願します。

一方、クロックはマルチミキサーのセールスマンを行っていましたが将来性に翳りの見え始めたこの商品を大量に注文してきたマクドナルド兄弟が運営するハンバーガーショップを見て衝撃を受けます。

当時は注文が入ってから商品を作るのが普通でしたが、機能的で清潔なキッチンでシステマテイックナな分業を行い、注文からわずか30秒で商品が出来上がり、ずらりと駐車場に並ぶお客が次々に掃けて行く姿に興奮をし、訪れたその日にフランチャイズ化を申し出ます。

シュルツの感情は香り高いちょっとの贅沢、クロックは機能的で洗練された仕組みに心動かされたことになります。

どこに感情が動くのか、才能とは目の付けどころのことです。

スタバが提供しているのは自分らしさを取り戻す空間

スターバックスの経営理念はサードプレイスです。

家庭と学校や職場の間に立ち寄るホッとする空間、そこには一杯づつその人の好みに合わせた香り高いコーヒーやラテを、誇り高きバリスタが作ってくれます。照明を落とした落ち着いた空間、木の椅子やソファーに腰をおろし、ジャズをBGMにちょっとした贅沢な自分の時間を持てる空間を提供しています。

もともとスターバックスはコーヒー豆の販売で、カフェではありませんでした。カフェ形式の展開を求めるシュルツに対して当時のオーナーは断固反対をします。

この時シュルツはスターバックスを辞め、独自の店を展開し軌道に乗せますがその後経営難に陥っていたスターバッックスを買取り、自ら展開していた店をスターバックスに改名して全国展開を始めたのでした。

マクドナルドが提供しているのは機能的な時間

どこで、誰が作っても同じ時間で、同じクオリテイーの出来立てハンバーガーとホクホクのフライドポテト。店内で働くクルーは清潔で、テキパキと流れるように商品を提供しています。

オープン当初のハンバーガーは1個15セント。1日に何万個ものハンバーガーを明るいカウンターで提供します。

開業から数年間、マクドナルドもテクアウトが基本でした、店内で飲食をする形態のお店を展開することに当初クロックは難色を示していたのです。

紙コップにハンバガーを包む包装紙、専用のバンズや牛肉100%のパテ、冷凍技術。マクドナルドは成長とともに数々のサプライヤーをも成長させ機能的な連携で一大産業を構築しました。

ビジネスにかける熱意はどちらもすごいです、その才能を発揮させる原動力は子供の頃からどんなことに心動かされてきたのかで方向性は変わります。

同じ価値観に人は共感します、あなたはどちらのお店に価値観を感じますか?

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ono@comima.info

おのやすなり 日本コミュニテイー・マーケテイング研究会(通称コミマ) 代表 「社員のための社長史」「現代から見たあなたの過去と未来」「my life my art」などライフストーリーを伝えたいメッセージに変換し、発信を行っています。 1964年生まれ:大学卒業後、宝飾・アパレルチェーンにて、ストアマネージャー、エリアマネージャーとして勤務。その後温浴レジャー事業プロジェクトを計画していた企業に転職。取締役事業部長として複数の温浴施設、飲食店の開発、運営に携わる。 組織運営、顧客との関わりの中で重要な「理念」を伝えることを目的として会社設立。