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「スターバックスの経営理念」
サードプレイス(第三の場所)とは自宅(第一の場所)と職場(第二の場所)の間にあり公共性と個人性を併せ持つ環境であり、他の誰かと繋がりを感じながら自分自身を再発見する場所。
そしてそこでは手の届く贅沢が手に入る場所でなければならない、スターバックスのCEOハワード・シュルツ氏の経営理念です
スターバックスは質の高いタリア式のエスプレッソコーヒー及び蒸気で甘みを出したミルクを調合したカフェラテとやすらぎの場を手の届く贅沢な場所として現在全世界60か国に18,000店舗を展開し世界中に広めたカフェです。
一杯のコーヒー代金と入浴料金が同じってどうよ・・素朴な疑問
私が嘗て属していた温浴業(スーパー銭湯)は、日本独特の文化でありますがそこは正にサードプレイスであり、日常生活の中で手に届く贅沢を平等に手に入れる事のできる場所であると常日頃から感じていました
街中銭湯の入浴料金が全国的に400円から480円、手間もコストも設備も大きい銭湯よりもスタバに人が集まるのは一体どういう了見か・・・・(T ^ T)
そう感じたのが興味の持ち始めです
伝統あるイタリアの文化を新たな形の文化に作り変え世界に発信する経営ポリシーがどうやって形成されたのか?
そのリーダーシップの源泉が一体どういったものなのかを調べてみました
ハワードシュルツの才能の源泉を探る
「貧しさからの脱出」
ハワード・シュルツ氏は1953年ニュヨーク生まれで祖父、父共にブルックリンの低所得労働者階級であり貧しい子供時代を送ります。
ベイビュー・プロジェクトという低所得労働者向けの集合住宅で二つの部屋で両親と兄弟3人で暮らしていました。周りから侮蔑の目で見られる地域だったと語っています。
中学時代から貧困層を自覚しコンプレックスを感じ始めます。
高校時代地域外の女性の友達の家に招かれてそこで相手の父親に尋ねられます、「どこに住んでいるのかね?」「ベイビュー・プロジェクトです」と答えると彼の態度には無言の私に対する評価が現れていた・・・
高校時代の夏休みにアルバイトをしたレストランで極めて傲慢で態度で不愛想な態度をとる人たちがいた、
どんな人達に対しても一生懸命走り回り尽くしたが、そういう人達に限ってチップはしみったれている。
スターバックスのCEO就任の後に故郷のベイビュー・プロジェクトを訪ねた時の回想では
シュルツ氏はこの子どたちに嘗ての自分を重ね合わせる。
この町を出ていくことのできる子供はほとんどいない、どの子が困難を乗り越えて自分の夢を実現するのだろうか?
貧しさからの脱出、それは子供時代に感じたもっとも大きな体験と感情、デイープインパクトとして強く心に刻まれた感情です
父親への思い
もう一つ生涯をかけてシュルツを突き動かす感情があります。それは父親に対する強い思いです。
シュルツの父親はブルーカラー労働者でトラックの運転手・職工・タクシーの運店手など職を転々としました。高校を出ても居ない父親は仕事を真面目に行う根っからの正直者でしたがどれも長続きしなかったようです。
怪我や病気をすると健康保険も失業手当も無く切り捨てられた父親に対する思い
成長と共に負け犬のような父に対するふがいなさから反発を覚えながらも、家族や子供への愛情を注ぐ父親にシュルツ氏は、
その姿と思いはもう一つのデイープインパクトとして生涯心の中に残り続けます。
「貧しさからの脱出」「父親への思い」2つのデイープインパクトは公平で平等な社会で生きたいというシュルツが感じた切望感です
単に自分が豊かになるのではなく誰もが誇りを持って生きる事のできる社会、誰もが差別なく人間としての喜びとつながりを感じる場所を求める強い気持ちこれがハワード・シュルツ氏の才能の源泉となります
ono@comima.info
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